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海よりもまだ深く

投稿日:

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映画概要まとめ

公開年:2016年

監督: 是枝裕和

『海よりもまだ深く』(うみよりもまだふかく)は、2016年5月21日公開された日本映画。
監督は是枝裕和。主演は阿部寛。
団地を舞台に、売れない小説家の主人公と、団地に一人住まいのその母親、別れた元妻とその息子。こんなはずじゃなかったと今を生きる家族を映したストーリー
第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門出品作品。第26回フィルムズ・フロム・ザ・サウス映画祭(ノルウェー)でシルバー・ミラー賞(最高賞)

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あらすじ

良多は作家として文学賞を受賞した経歴を持つが、その後は鳴かず飛ばずでずっと
興信所勤めを続けていた。出版社からは漫画の原作をやらないかと勧められてはいたが、
純文学作家のプライドから二の足を踏んでいたのだった。

そのくせギャンブルには目がなく、少し稼ぎがあればそこにつぎ込むばかりでいつも
金欠状態であり、母親の淑子や姉の千奈津に金をせびる毎日を送っていた。
そんな彼に愛想を尽かした妻の響子は離婚して久しく、一人息子の真吾のための養育費を求める
ほかは接触を拒んでいた。だが、そんな良多にも父親としての意地があり、
真吾と顔を合わせるときには金を都合してでもプレゼントを用意していた。

台風が日本に接近しているある日、良多は月に一度の息子との接触を持った。
響子はもと夫である彼が、彼女と恋人との接触を極秘調査していることに呆れ、
冷たい態度を崩さない。それでも天気の崩れかたを危ぶみ、親子三人、淑子のアパートで
一夜を過ごすこととなった。父親を心配して調子を合わせる真吾は、
眠れずに父と一緒に嵐のなかを外出、公園の滑り台に籠って駄菓子を味わう。
戯れに話し込む親子は、将来の夢について言葉を交わす。考え込む良多は、
翌日からの自分のことを振り返ってみるのだった。
翌日、晴れ渡った空のもと団地を出る親子の姿があった。

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皆さんの感想 ※下記ネタバレ注意!

花も見もつかないみかんの味

 「花も実もつかないんだけどね。何かの役に立ってるのよ」。
市営団地のベランダで、花も実もつかない蜜柑の木にずっと水を遣りつづける母親。まるでいつまでも自立できない息子を見守り続けているように。

息子は、かっては新人賞を受賞した作家で、今は小説の取材と称して探偵事務所で働いている。いつも金がなくて、ちょっぴり金ができると、唯一の趣味である競輪につぎこみ、別れた妻の養育費も滞納している。
それでも母親は、お金をせびる彼を庇う。姉もきついことは言うが、彼のことを気にしている。

別れた妻には新しい男ができ、月に1回会うことが許されている彼の息子は、日々成長していく。変わらないのは彼だけ。そして、変わらないのは母親の愛情だけ。気がつかないうちに、世間の流れから取り残されたふたり。それでも、どんなに息子が人間として成長しなくても、言葉を掛けることは忘れない。

「なんで男は今を愛せないのかね。いつまでもなくしたものを追いかけたり、かなわぬ夢見たり。そんなことしたら、毎日楽しくないでしょう?」。
母親は、今を大切に過ごすことを息子に問う。それは妻子から距離を置き、新たな一歩を踏み出すことを切に願う。しかし、けっしてそれをストレートな口調では言わない。だから、彼の心には確実に響いていく。

「幸せっていうのはねえ、うーん、何かをあきらめないと手にできないもんなのよ」。
母親は本当は思いっきり泣き叫びたいのだ。そのやるせなさに号泣したいのだ。時には息子を叱り飛ばしたいのだ。でも、そうすると大切な今が一瞬にして壊れてしまうから、踏み止まるのだ。
息子が自分の言うことを聞くとは思ってはいない。でも言い続けるのだ。それは期待とか希望とかいうものではなく、母親というただそれだけの理由で言い続けるのだ。

だから、息子が種を植えた、花も実もつかない蜜柑の木にずっと水を遣りつづけるのだ。。

-yahoomovie-

平凡な人間の平凡な一日

ふらっと映画館に行き、予告編なしに今の自分と重なるところを感じ鑑賞しました。

冒頭からこれは確実に面白いと直感しました。
樹木希林さんを始めとした方々の自然な演技に魅力されまくりました。
本当にどこかの家庭を見ている様で。
自然な演技や団地やセットに生活感溢れる衣装など監督のこだわりを感じました。
きっと是枝監督は、庶民の感覚をちゃんと知っておられる方なんだろうな…て。
よく、映画でもモデルハウスや生活感ゼロのセットが出てきますがあまり好きではないんです。
だから所々クスっと笑えました!
映画館のお客さんも同じ所で声に出して笑っていて和みました。

派手な演出や音楽はありません。
出演者の方々の目や表情で演技をする姿に色々な思いを馳せることが出来ました。
良多も素晴らしい人間ではありませんが、私はとても共感出来ます。
弱いからこそ虚勢を張るのです。
だれもが虚勢を張って生きている。
そうでなけらば生きられない弱い人間です。

真悟くんの、宝くじが当たったらまたみんなで暮らしたい…のシーンの樹木さんの演技に鳥肌と切なさが込み上げました。
ナイーブな真吾くんの、ささやかな願いと現実が胸を締め付けます。
あと、ラストの良多と響子の会話の哀愁…

また良多と響子が再婚してくれたら良いなぁ…と本気で思わせてくれた映画でした!
『歩いても 歩いても』よりもシンプルに落ち着いて見れました笑。

-yahoomovie-

映画おすすめ太郎のまとめ

派手ではないからこそボディの用に聞いてくる作品。

共感して笑いそして自然と涙が出てくる良作ではないでしょうか。

途中テレサテンの歌別れの予感がラジオから流れて涙する所が秀悦でした。
あっ・・・という心情を今でも鮮明に覚えています。

おまけ※一覧

キャスト(映画)

良多:阿部寛
響子:真木よう子
千奈津:小林聡美
山辺:リリー・フランキー
町田:池松壮亮
真悟:吉澤太陽
福住:小澤征悦
仁井田:橋爪功
淑子:樹木希林

今まで見たことが無い方も、

見たことがある方も
今一度楽しんでみてはいかがでしょうか。

いやぁ、映画って本当にいいもんですね~!

 

-感動, 邦画

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